[Coursera](https://www.coursera.org/)は、オンラインの無料講座です。
その中の [Machine Learning](https://www.coursera.org/learn/machine-learning) (機械学習)の講座を受けてみたので、
まとめてみます。
## どんな人向け?
### 議員でもAIを駆使する時代!
偶然、新宿区議会に、AI議員(自称)として活動されている
伊藤陽平さんと言う方がいることを知りました。
昼間は議会活動し、夜、家ではAIプログラミングをして、
過去の議案をAIに通して、実際に決定された賛否を比較したり
色々な試みを行なっているとのことです。
興味深い結果が出ているようですよ。
将棋や囲碁のような論理的な問題の最適解を解くような問題は、
もう人間の能力を超えることは証明されました。
今まで「直感」で行なっていた意思決定は、
適切なデータさえあれば、
議会の法案や、もしかしたら裁判の判決も、
人間以上の合理性で、AIが判断するのも
本当に時間の問題なのかもしれません。
### そこで、、
これからAIが全盛となる時代になっていくだろうな、
となんとなく思っていて、
自分でもAIを使ったプログラムや、
システムに関わってみたいと思っている人、
詳しくAIの機械学習がどうなっているか、中身を見てみたい人。
Courseraの共同創設者である Andrew Ng教授自身が解説してくれる
このMachine Learningコースは一見の価値があります。
このコースが公開されたのは2011年ですが、
Ng教授は もうその時点で、10数年も
AIを使った銀河の解析やら、リコメンドシステムの開発など、
シリコンバレーやBaiduなどで
経験を積んでいたのだそうです。
世の中にはすごい人がいるもんです。
## どんな前知識?
### 大学1年程度の基礎数学の知識があるといいです。
数列、正規分布、最小二乗法、行列計算、偏微分、ベクトル解析などが出てきます。
特にその証明までは求められないので、
式の意味することが分かりさえすればOKだと思います。
### Octaveという数値解析マクロみたいな言語を使用します
[Octave](https://www.gnu.org/software/octave/)
行列計算や、最適化アルゴリズムが組み込まれています。
Windows/Mac/Linuxに対応してます。
JavaやC言語のような低レベルの言語でプログラムを組むより、
Octaveという高レベルの言語で処理することで、
慣れれば直感的に複雑な行列計算などが、
数行で記述できます。
### そこそこ英語
動画字幕は日本語にも対応していますが、
説明文や問題は全て英語なので、
細かいところに入って行く場合は
どうしても英語が必用となります。
簡潔な英語が使われているし、
数学的な表現は国際的に統一されているので、
どうしても分からないところは、Google翻訳でもいけると思います。
## 何が学べる?
機械学習にどんな種類があって、
実際にどのように動いているのか、の基礎が分かります。
簡単な実験なら、自分でも機械学習の
小規模なシステムぐらいなら作れるような"気"になります。
特に興味深かったのは、
もちろん機械学習について詳しく学べます。
それ以上に、
単に機械学習システムの構造だけでなく、
実際に自分自身で機械学習システムを作ろうとする時、
**シリコンバレーのエンジニアたちでさえ悩んでいる**、
- つまづきそうな点、
- システムのどこに問題があるのか発見する方法、
- システム自体を評価する方法、
- 失敗したり、時間を浪費しないようにするにはどうしたら良いのか、
などの、超実戦的なアドバイスが
丁寧なのに感心しました。
セクションごとに理解を確認するための小テストがあります。
Octaveプログラムの提出も、
次の課題に進むのに必要です。
## 受講してみた感想
11週のコースですが、短期間で終了することが出来ました。
幸い理系の大学出身だし、
長年プログラム開発をしていたし、
海外勤務も長かったから、
比較的短い時間で完了できたのかも。
それ以上に、
講義の内容が分かりやすく、
興味があったし、
プログラムの説明がとても丁寧で
混乱させない作りになっていたからだと思います。
学生だったとき、
逆行列とか偏微分とか何に使うのだろう、
全然興味が持てず、頭に入ってきませんでした。
特にベクトル解析って全く理解できませんでした。
実際の例を示してもらわないとわからないタイプの人間なので、、、。
今回このコースをやってみて、
「あぁそーいうことだったのね」
「行列はこーいうふうに応用できるんだ」
「ここでベクトル解析と行列が繋がるのね」
と腑に落ちたのが自分にとっての最大の進歩でした。
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